美学街道協議会は、地域に残る自然、文化、歴史を新しい価値として昇華し、繋いでいくために兵庫県・京都府の府県境にある4地域が協力して立ち上がった任意団体です。
Arts人材 と呼ぶアート、クラフト、ガストロノミーの表現で地域の良いものに価値づけをし、発信していける人材の横繋ぎや育成、事業サポートを行なっていきます。
「アートを生み出す場所はローカルで、ほどよく都市に近くてはならない」。丹波篠山市福住でギャラリーを構える栗田耕一郎氏はそう言いました。アメリカやフランスの国際美術館にも展示され、約150年前の写真技法「プラチナプリント」で自然の風景を切り取るアーティストです。それぞれの国に文化があり、自然、景観、建築、生活様式は独特な発展をしてきました。その国が持つ独創的で文化的な「美学」は地方にこそ残り、多くの芸術家がインスピレーションを受けて創作活動を行います。一方で「山奥の一軒家で内に篭ってアート活動に専念することは、その人にとってはアートであってもアートではない」「新しい情報や技術に触れながら、評価され、人に見られることでアートは完成される」。栗田氏とお話をする中で「文化的資源を活かし高付加価値なコンテンツを創造できるアーツ人材を集積し、育成し、その価値を観光という経済活動で広く世に知らせていく」。美学街道の取り組みの骨子が見えたような気がしました。
美学街道協議会のメンバー